1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:32:35.34 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「…ここにきてから随分いろんな事件に巻き込まれてきましたな」
トルネコ「インデックスさんは上条くんが右手で幸運を打ち消しているかもとは言っていましたが」
トルネコ「最近思うんですよね…不幸なのは私なのかもしれない、って」
トルネコ「今も目映い光が空を覆ったから何事かと駆けつけてみれば」
ゴゴゴゴゴゴ……
トルネコ「ゴーレム、ストーンマンの類ですかな……?
学園都市に魔法的な生物なんていないって言ってたじゃないですか、上条くん」
5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:36:04.08 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「おまけに逃げ遅れたとおぼしき女学生が一人」
黒子「あなた…こんなところで何をなさっていますの?
先程の避難命令の照明弾をご覧になりませんでしたの?」
トルネコ「モンスターを見た目だけで判断するなら特殊能力のないパワーファイター……」
黒子「ちょっとあなた人の話聞いていますの?」
トルネコ「種族は物質系と言ったところですな…ならば」ダッ
グゥォオオオッ!
ゴスッ
黒子「!?」
ドシャアァァン!
トルネコ「つるはしで一撃粉砕するのも容易ですな」
6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:39:09.85 ID:ZfrIfkewQ
黒子(標的のテロリストには逃げられましたか……)
トルネコ「どうかしましたかな」
黒子「あ、いえ、助けていただきありがとうございますの」
トルネコ「いえいえ、もののついでですよ。それにしても街中にモンスターとは物騒ですな」
黒子「(モンスター?)そんな事ありませんの。詳しくお話しすることはできませんが
先程の出来事は本来学園都市とは関係ないイレギュラーなもののはずですので」
トルネコ「そうですか。とにかく怪我も大したことがなくて何よりです。では」
黒子「お待ちくださいまし。よろしければお名前をお伺いしてもよろしいですの?
あ、申し遅れました。わたくし風紀委員の白井黒子と申しますの」
トルネコ「(ジャッジメント?)トルネコと申します。一応商人をやっております。それでは失礼しますよ」
スタスタ
トルネコ「…一本しか用意していないつるはしをここで使ってしまってよかったのですかな
不吉な予感が拭えませんな……」
7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:42:04.30 ID:ZfrIfkewQ
美琴「黒子!アンタ大丈夫だったの? 何か凄い音させてたけど」
黒子「お姉様!心配してくれましたのー? 黒子は大丈夫ですのー!」ダキッ
美琴「はいはい分かったから離れなさい。これも風紀委員の仕事? 大変ね」
黒子「学園都市に力ずくで不法侵入した賊がいるらしいですの
標的は地面を操る能力者のようで、不意を突かれて取り逃がしてしまいましたの」
美琴「ふーん…困ったわね、私も協力するわ。これだけの事ができる相手だと手助けもあった方がいいわよね?」
黒子「ありがたいお言葉ですが、これは警備員や風紀委員の仕事ですので大丈夫ですの」
美琴「そう…分かったわ、でもヤバい時は無理せずに頼ればいいのよ?」
黒子「ありがとうございますの、お姉様」
美琴(それにしても、このガラクタを粉々に砕ききったような跡……
黒子の能力ではこんな風になるはずもないし…犯人が自爆させたのかしら)
9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:45:48.61 ID:k7g0SDqB0
あれ?6巻まで飛んだのか?
10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:45:52.10 ID:ZfrIfkewQ
学園都市に住む高校生・上条当麻は、ひょんな事から学園都市に迷い込んだ武器商人・トルネコとともに
謎の純白少女インデックスを救い出した。
不幸中の幸いか脳への重大な損傷のような怪我もなく
上条当麻はトルネコの仕事の手伝いをしつつ学生生活を送っていた。
~上条の学生寮~
ピンポーン
トルネコ「こんにちは。トルネコですが、上条くんはご在宅ですかな」
禁書「あっトルネコ!とうまはがっこうってところに行っちゃったんだけど」
トルネコ「学校ですか…インデックスさん、彼がいつ頃戻ってくるか聞いていませんかな」
禁書「聞いてないんだよ…
…
でもでも学校が終わってから遊びに行く約束をしてるからそんなに掛からないかも
ただ私のお昼ご飯については何も聞いてなかったんだよ」
トルネコ「そうですか。でしたらもう少ししたらお昼を一緒にいかがですかな?」
禁書「ありがとう!助かったんだよ」
11 : >>9 はい、諸事情で[] 2011/03/18(金) 21:50:02.78 ID:ZfrIfkewQ
上条「あ゙~不幸だ…寝不足のまま始業式に無理に参加したのは失敗だったな……
まさか途中で倒れるとは……」
姫神「上条くん。大丈夫?」
上条「ああ…済まん姫神、転校初日に保健室に付き添ってもらって……」
姫神「いい。私も始業式は退屈」
上条「やっと着いた…ありがとう姫神、俺はここでしばらく横になってるから式に戻ってくれ」
姫神「私も疲れてる。ここで休む」
上条「転校初日にいきなり式をサボるとはやりますね姫神さん
それとも本当に体調が悪いのか?」
姫神「そんな理由ではない。馬鹿」
上条「えっ?」
12 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:50:09.90 ID:27tybLrC0
トルネコのニックネームはヒゲダルマあたりか
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:53:22.19 ID:ZfrIfkewQ
上条「…結局昼前まで眠っちまったな…って姫神も隣のベッドで寝てたのか」
姫神「…ん。随分寝てた」ゴシゴシ
上条「時間的にもう今日は学校終わりだな
午後はインデックスと遊びに行く予定にしていたんだが、姫神も一緒に来るか?」
姫神「え。…ありがとう。私も行く///」
上条「そうこなくっちゃな。よし、行こうか」
~~~
上条「ん? 見慣れない姿をした人がいるな」
姫神「確かに。制服がみんなと違う」
上条「もしもーし? えっと、君は転校生かな? 職員室でも探してるのかな」
??「えっ……、あ、その……」
15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:56:12.42 ID:ZfrIfkewQ
??「この辺りに来たのは…初めてだから……」
上条「まあ転校生なら仕方ないよな。でも今日学校終わっちまったぞ? …そうだ、もしよかったら一緒に来ないか?
今から何人かで近場に遊びに行く予定なんだけど、この辺りを案内するくらいならできるし」
姫神(また。この男は)
??「え…じゃあ…はい、お願いします……」
上条「そう言えばまだ名乗ってなかったな。俺は上条当麻って言うんだ
で、こっちがクラスメイトの姫神秋沙。君の名前は?」
??「風斬…氷華です」
姫神「!?」
17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 21:59:06.19 ID:ZfrIfkewQ
~上条の学生寮~
上条「ただいまーってあれ? インデックスいねーし
…書き置きか。なになに? 『トルネコと近くの地下街にお昼ご飯を食べに行ってくる』?」
姫神「上条くん。どうかしたの?」
上条「インデックスがトルネコさんとお昼食べに行っちゃったみたいなんだ
昼までに戻ってくるって言うの忘れたからな…まだ昼前だから今から行けば追い付くかな」
姫神「どこに行ったか分かってるなら。私たちもすぐ向かえばいい」
上条「それもそうだな。済まん風斬。無駄足になっちまったな」
風斬「いえ、大丈夫…です」
18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:01:50.49 ID:ZfrIfkewQ
~~~
禁書「食べ物屋がいっぱいなんだよ!どこから手をつけようか迷うかも」
トルネコ「いや~参りますなー、はっはっはっ」
禁書「いろいろあって目移りしちゃうかも。いっそ全部周りたいんだよ」
トルネコ「それはさすがに勘弁願いますかな」
上条「あっいた!おーいインデックス!トルネコさん!」
トルネコ「おや、上条くんがここにいると言うことは意外に学校が終わるのが早いみたいですな」
上条「すいませんトルネコさん、インデックスの面倒を見ていただいて」
禁書「とうま!お昼の用意もせずに置いてくなんてあんまりなんだよ!」
上条「言うの忘れてたけど今日学校は昼までなんだ
トルネコさんに迷惑かけてないだろうなインデックス?」
禁書「心外なんだよ!とうまは私を信用してないのかな」
トルネコ(実際危ういところでしたが……)
19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:05:25.43 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「ところで上条くん、この街には遠く離れた人と話ができるアイテムが売っていると聞いたんだが」
上条「ああ携帯電話のことですね。俺も持ってますけど、トルネコさんの国は多分サポートしてないですよ?」
トルネコ「こっちに来たときに連絡が取れれば十分ですよ」
上条「分かりました。後で店に行きましょう
取り敢えず俺の電話番号を伝えておきます。学園都市には少ないですけど公衆電話もありますし」
トルネコ「ありがとう。これで前の不思議なダンジョンの時みたいな危機がこっちで起きたときにも役に立ちますな」
禁書「とうま、前の不思議なダンジョンって何のことかな?」
上条「ああそういえばインデックスや今読んでくれてる人たちには言ってなかったな
少し前に実家が諸事情で吹っ飛ばされた時にひょんなことから行くことに……」
禁書「またとうまは私が知らない間に危険な目にあってたんだね!
いい加減にして欲しいんだよ!」
上条「ぎゃー!不幸だー!」
風斬「…あ…あの……」
20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:06:59.80 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「ところで、こちらの娘さんは?」
上条「うちの学校の転入生みたいで、風斬氷華って言うんだ
この辺の案内も兼ねて一緒に来ないかって誘ったんだ」
風斬「えっと、風斬氷華です…よろしく……」
禁書「ふ~ん、やっぱりとうまはとうまなんだよ」
上条「どうしたんだインデックス?」
禁書「なんでもないんだよ。よろしく、ひょうか!」
トルネコ「ではあらためて食事にしましょうかな」
上条「そうですね。どこに行きましょうか」
禁書「もうはらぺこなんだよ」
21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:09:14.35 ID:ZfrIfkewQ
~~~
上条「インデックス、券売機なんて使えるのか?」
禁書「甘く見ないでほしいかも。私だってこの街での知識を増やしているんだよ!」
上条「じゃあインデックスやってみてくれ。あんまり時間かけて迷惑掛けるなよ。俺ちょっとトイレ」
禁書「わかったんだよ!」
姫神「私も。ちょっと行ってくる」
禁書「…お金は入れられたんだけど、ボタンがついてないんだよ」
トルネコ「私も電車のチケットを手に入れるときに戸惑いましたが、これまた難しいですな」
風斬「えっと、それは画面にあるパネルで操作するんだけど……」
禁書「そんなわけないんだよ。テレビも画面に映ってるだけでこっちから何もできないんだよ」
風斬「うーん、例えば…この『返却』の部分を押すと」タッチ
ガー
禁書「おー…すごいすごい!もう一回やってひょうか!」
風斬「その…早く買ったほうがいいと思うんだけど……」
22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:13:02.76 ID:ZfrIfkewQ
~~~
上条「ふ~、スッキリ…ってあれ? 姫神も来てたのか」
姫神「上条くんに大事な話。風斬氷華について」
~カクカクシカジカ~
上条「なるほど、姫神が在籍してた霧ヶ丘に『正体不明』と呼ばれる能力を持つ
風斬氷華という貴重な能力者がいて、それが学園都市の秘密に関わる鍵だと……」
姫神「いたと言っても。誰もその姿を見ていない。詳細は何も分からない。
それに今日の転入生の予定は私一人のはず。色々気を付けて」
上条「えっ? そうなのか?」
23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:15:15.02 ID:ZfrIfkewQ
~昼下がり~
トルネコ「すっかり娯楽を堪能しましたなあ。私どもの国にはカジノくらいしかないもので」
上条「へー、カジノがあるんですが。面白そうですね」
トルネコ「ただコインは景品に替えられるだけで現金化はできませんけどね
昔は格安で80万枚以上のコインが手に入ってやりたい放題だったそうですが」
禁書「ひょうかは今日どうだったかな?」
風斬「えっと…みんなと遊ぶのも、一緒に写真を撮るのも……
…缶ジュースを飲むのも…どれもこれも初めての経験で…楽しかったです」
上条「(……?)そっか、それは何よりだな」
トルネコ「そういえば今日、街中で珍しいものを見ましたよ? まさかゴーレムが街のど真ん中に現れるとは」
禁書「ゴーレム!?」
上条「それは土や石、地面を操る能力者ってことじゃないですか?
学園都市ならそういう能力もありそうですし」
トルネコ「私には詳しくは解りませんがな。あ、ちょっとトイレに行ってきます」
26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 2011/03/18(金) 22:19:12.29 ID:62B7dLHQ0
こんなのトルネコじゃないやい
いつも馬車メンで牢屋にいれられて盾役にされるのがトルネコさん
27 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:19:30.08 ID:ZfrIfkewQ
上条「ゴーレムってもな…人型の石人形ってイメージしかないんだけど」
禁書「そんなことないんだよ。要は未完成のヒトを作ってるわけだから、腕だけとか特定の部位だけも有り得るかも」
姫神「例えば。この目のような球体とかも?」
禁書「そうだね。こうやって作れば遠距離の情報を得ることだって……、…え!?」
眼球「うふ、うふふ、うふふふふふふふふ、禁書目録、幻想殺し、五行機関の鍵
みんな揃ってるわ。どれがいいかしら。どれでもいいかしら」
ドゴォン!
ワー キャー
上条「…まさか、本当にゴーレムが? しかも今の言葉…狙いは俺たちか!」
禁書「地下にいるとどこから来るかも予測できないかも」
コツ、コツ……
上条「来るぞ、みんな下がってるんだ」
禁書「魔術の素人が何を言っているんだよ。ここは私に任せればいいんだよ」
28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:22:27.40 ID:ZfrIfkewQ
ザッ
美琴「…アンタ一体こんなところで何女の子囲っちゃってるのよ」
黒子「あらあら、日の高い内から大胆ですこと」
上条「…なんだ御坂と白井か、びっくりさせやがって
今この付近に俺たちを狙ってる奴らがいるから避難した方がいいぞ」
黒子「…どうやら今回のテロリストの件と関係ありそうですわね。今この地下街は封鎖されておりますの
とりあえず場所を変えて詳しく話をお聞かせ願いますの」
上条「あ、ちょっと、今連れが」
黒子「一般人は警備員によって安全に誘導される手はずになっておりますの。さ、あちらへいらっしゃいまし」
トルネコ「…置いて行かれてしまったようですなあ
さっきの震動といい、只事ではない何かが起きている気がしますな」
30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:25:23.67 ID:ZfrIfkewQ
~時間を少し遡る~
黒子「…というわけで捕獲に失敗しましたの。申し訳ありませんの」
固法「様子は学園都市内の監視カメラで把握しているわ。件のテロリストは地下に潜ったようね」
美琴「そう言えば黒子、アンタそのテロリストとやりあったときにどう戦ったの?
何か瓦礫を砕いたような跡があったんだけど」
黒子「相手は地面や瓦礫を操る念動力の能力者と思われますの
不覚にも瓦礫に身動きを封じられたときにトルネコさんと仰る商人に助けていただきましたの」
美琴「!? ねえ、このトルネコって人について調べることってできない?」
初春「ちょっと待ってください…エンドール? ちょっと聞かない国です
そこを拠点とした雑貨商みたいですね。主な取扱品は医薬品、アクセサリー、防犯・防災用品など
手広くやってますねー。きちんと正規のルートで学園都市に入っているみたいですよ」
黒子「特に問題の見当たらない、と言いますか戦闘力といい、かなり凄い方ですのね
何かお気に掛かる点でもありますの?」
美琴「…ううん、大丈夫…あっ、ちょっと待って!
さっき要警戒区域内の監視カメラに映ってたツンツン頭って……」
31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:28:52.70 ID:ZfrIfkewQ
~各々事情説明中~
上条「…そういうわけで、4人を地上へ送ってくれないか」
ゴゴゴゴンッ
姫神「馬鹿。今誰が狙われてるか。解ってて言ってる?」
美琴「アンタは本当に相変わらずねー」
黒子「一般人を守るのは私たち風紀委員・警備員の責務ですの」
風斬「あ、あうぅぅ……」
禁書「相手は危険な魔術師なんだよ!ここは私に任せるのがいいかも」
ゴゴゴゴゴンッ
上条「何言ってんだインデックス。まあどの道俺は白井のテレポートを受け付けないんだから残るしかないんだ
白井、まずはインデックスと御坂を頼む。姫神と風斬は地下の警備員に預けるからまた迎えに来てくれないか」
黒子「分かりましたの。地上に戻り次第支援を要請しますわ」
禁書・美琴「ちょっととうま(アンタ)何勝手なこといtt」ヒュン
上条「済まんな二人とも、取り敢えず警備員の集まっているところまで行こう
そうしたら俺は…ここで足止めに回る」
姫神「仕方ない。でも気をつけて」
32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:30:21.12 ID:ZfrIfkewQ
上条「…なんてこった、まるで戦場じゃねぇか」ザッ
警備員「おい少年!この先は危険じゃん!今すぐ反対側へ引き返すんじゃんよ!」
上条「すいません、失礼します」ダッ
警備員「お、おい少年!…ぐっ……」ガクッ
~~~
シュン
黒子「姫神さん? 風斬さーん? お迎えに上がりましたのー!
あ、姫神さんそこにいましたの。あなた目立ちませんのね。ところで風斬さんは?」
姫神「消えた」
黒子「えっ?」
姫神「消えた。私の目の前で」
33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:34:07.51 ID:ZfrIfkewQ
上条「ここもひでぇな…って、トルネコさんの言っていたゴーレムってアレのことか」
??「幻想殺しの登場ってワケか。探す手間が省けたわよ」
上条「何者だテメェ…ここまでして俺を狙う理由は何だ!」
??「私の名前はシェリー、イギリス清教の魔術師さ。このことは広く知っててもらわないと困るのよね」
上条(イギリス清教? インデックスと同じ所属……?)
シェリー「狙いは別にあなたでなくてもいいのよ。禁書目録でも、五行機関の鍵でも
戦争の火種が欲しいんだよ。なぁ、エリス?」
エリス ズシン!ズシイィン!
上条「なっ……」ガクン
上条(マトモに立てねぇな…って奴は? 何で普通に立ててるんだ?)
34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:35:39.30 ID:ZfrIfkewQ
上条(ちくしょう、あれに俺の手で触れさえすれば……!)
シェリー「エリス」
ズシン!
ガラガラガラ……
上条「うおっ!」バタン
エリス「させねぇよ。それにしても直接手を出しても無効化されるってのはやり辛いわね」
上条「くそったれ……、!?
おい風斬!お前何でそんなところにいるんだよ早くソイツから離れるんだ!」
風斬「え、あ……」
シェリー「そっちからのこのこ来てくれるとはありがたいわねぇ。エリス!」
ドゴオォォン!
上条「かざぎりいぃぃぃぃぃっ!!」
35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:37:11.84 ID:ZfrIfkewQ
シェリー「うふふふふふふ。まずは一丁上がりね
…!? 何だその体は!?」
上条「…う、腕が…吹っ飛んでるのに…血が出てない……?
…それどころか体に中身がねぇ……
一体…どういう事だ……?」
風斬「う…ぐっ……
………………
…なに、これ……
…ひっ…い…いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッ
シェリー「逃がさねえよ」
ドゴォッ!
風斬「…かはっ……!」
シェリー「ったく、面白い体してんじゃない。どこまで痛めつければ壊れるのかねぇこの化け物は」
上条「くそっ……」
ザッ
37 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:40:02.66 ID:ZfrIfkewQ
上条「トルネコさん!」
トルネコ「なるほど、昼間の件は彼女の仕業ですかな」
シェリー「アイツは昼間の…まあいい、エリス!」
ドシイィン!
上条「うわっ!またか!」ドテッ
トルネコ ダダダッ
シェリー「な…地に足をつけて何故倒れない!くっ、エリ――」
ガコォン!
シェリー「バカ…な……」
トルネコ「大事な壷を守るためにもダンジョンマスターとして必須アイテムですからな、転ばぬ先の杖は
さて、覚悟してもらいますか」
シェリー「うふ、うふふ、うふふふふ」
38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:42:29.52 ID:ZfrIfkewQ
シェリー「まだ終わっちゃいねぇんだよ!」カキカキ
上条「まさか…二体目!?」
シェリー「エリスを動かせるのは一度に一体だけさ。二体目を作ろうとしても泥になって溶けていっちまう
つまり…それを利用すればこういう事も出来るんだよ!」シュッ
ゴバァッ!
トルネコ「むっ!地面が!」
ヒュン
上条「逃げた? 標的がここに揃ってるってのに…」
『狙いは別にあなたでなくてもいいのよ。禁書目録でも、五行機関の鍵でも』
上条「トルネコ!アイツの狙いは…インデックスです!」
39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:44:26.95 ID:ZfrIfkewQ
シェリー「くそっ、あの男…よくも……
まあいいさ、上は閉鎖されている、私を追ってきたら…ここが奴らの墓場さ」
~~~
ゴオォォ…ン……
上条「エリスが……」
トルネコ「彼女の言を信じるならば、こちらを壊してから向こうでもう一体を作り上げたのですな。それより……」
風斬「…あ…ああ……」
シュルシュル
上条「う…腕が再生していく……?」
『どこまで痛めつければ壊れるのかねぇこの化け物は』
風斬(…あ…そうか…そうなんだ……、…私……)
上条「風斬、今から俺はアイツをぶちのめしに行ってくる
そうしないと…お前がまた襲われないか心配だからな」
40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:48:17.55 ID:ZfrIfkewQ
風斬「心配…してくれるんですね……、こんな…化け物の私を……」
上条「ふざけんじゃねぇ!」
風斬 ビクッ
上条「化け物、だぁ……? まだそんなこと言ってんのか!
お前は化け物なんかじゃねぇ!お前は俺たちの友達だろうが!」
トルネコ「その通りですよ。私の息子もたくさん友達を連れてますが、見た目や体質なんて関係なく付き合ってますからな」
風斬「………………」
上条「友達同士助け合うのが何がおかしいってんだ!
…だから、俺は、俺たちは戦ってるんだろうが!」
風斬「…あり…がとう……」
41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:50:04.03 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「今優先すべきはインデックスさんの保護と、ゴーレム使いの撃破ですかな」
上条「よし、シェリーが逃げてった穴から追いかけるか」
トルネコ「暗くて深さが分かりませんから、上条くんはうかつに降りない方がいいですよ
風斬さんと地上へ出る方法を模索してください」
上条「トルネコさんは?」
トルネコ「ゴーレム使い…シェリーさん、でしたか。彼女を止めます」
上条「でもトルネコさんはどうやって下へ?」
トルネコ「こう見ても私は鍛えてありますからね
落とし穴は5ダメージ前後、地割れはノーダメージって決まってるんですよ」ヒュッ
42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:50:44.42 ID:NX+H57P40
魔物ww確かにそうだけどもwww
43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:52:20.52 ID:ZfrIfkewQ
上条「…仕方ない、ここはトルネコさんに任せてインデックスの元へ急ごう」
風斬「私も…下へ向かいます」
上条「なんだって? おい風斬、お前が行っても……」
風斬「私…分かってきました、自分の本質が……
今なら大丈夫です。それに…友達同士なら助けてあげたいんです」ヒュッ
上条「な…おい!ちくしょう、こうなったら急いで出口を開けてもらうよう頼むか……」
~~~
ヒュウ……ドシャッ
風斬「ぐっ、う……」
風斬(…傷が治る。力が溢れてくる。…記憶が蘇ってくる
学園都市の生徒が生み出した陽炎の街…私はその街を制御する役割
私自身も、この街の能力者に生み出された存在…人間じゃない)
風斬「…でも、それでもそんな私に彼らは……」ダッ
44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:55:38.19 ID:ZfrIfkewQ
風斬「はっ、はっ、はあ…ここは……?」
トルネコ「風斬さん、こっちに来ちゃったんですか。あなたも狙われているというのに」
シェリー「ふん、もうソイツはどうでもいいよ。通りたけりゃ通りな、どうせソイツにエリスは止められない
だがそっちの男は通せない。力の正体は分からんが…危険な感じだ」
トルネコ「ゴーレムがインデックスを狙うまでの足止めというわけですか……
風斬さん、ここは任せて下さい。インデックスさんを、あなたの友達を助けてやってください」
風斬 ダッ
トルネコ「さて、あなたの目的は分かりませんが…彼女らに手出しはさせませんよ」
シェリー「…ふん」
45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 22:59:24.66 ID:ZfrIfkewQ
ズゥン…… ズン……
トルネコ「ゴーレムはインデックスさんの襲撃に向かわせているようですが
それに頼れない今のあなたに私に対抗する術がある、という自信ですか」
シェリー「テメェにゃエリスを一度あっという間に砕かれているのよね……
再生能力に優れたエリスも2秒以内に体の9割を吹き飛ばされたら直らない
…だから私がここをテメェの墓場にしないとね!」
ヴォン
トルネコ「これは…魔法陣? 辺り一面に……」
シェリー「逃げ場は無ぇ!潰れちまいな!!」
ギシ…ミシッ!
シェリー「戦争の火種が必要なんだよ!私の友人エリスは学園都市の能力者だった……
魔術と関わったがために命を落とした…だから魔術と科学は棲み分けなきゃいけない」
トルネコ「………………」
シェリー「最悪私が科学サイドに討たれても戦争の火種という目的は達成できる…それを!
どこの者とも知らない輩に!止められるわけには行かねぇんだよ!!」
ミシッ…ボゴォッ!
トルネコ「余りこれは学園都市では使いたくはありませんでしたが…」ビュッ
ドシャアァァァッ!
46 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:00:47.49 ID:ZfrIfkewQ
~地下街~
上条「くっそ!まだ封鎖は解除されねぇのかよ!」
警備員「命令系統が違うから仕方ないじゃん!もう少し待つじゃん!」
上条「ちくしょう…インデックスは俺たちと違ってこの街に守ってくれる人が居ないんだぞ!」
~地上~
ガタガタ…… ゴゴゴ……
禁書「何か震えてるみたいんだよ……
あっ!スフィンクス!どこ行くんだよ!」
禁書(………………)ジーッ
美琴「…大丈夫よ、追いかけてったら?
どうせ私は体質上猫は捕まえられないし」
禁書「ありがとう!スフィンクス待ってー!」
美琴(…どういうネーミングセンスよ……)
47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:03:13.77 ID:ZfrIfkewQ
ズズウゥ…ン……
シェリー「うふ。うふふ。うふふふふ
完っ全に潰れたわね。後は戦争の火種を起こすのみだわ」
「それでは困るんですがね」
シェリー「…まさか、ヤツが……、完全に生き埋めにしたはずよ」
ゴバアッ!
シェリー「壁が? いや瞬間的に横穴を掘る手段なんて……」
トルネコ「不思議なダンジョンの外でトンネルの杖みたいな無闇に地形を変えるアイテムは使いたくありませんが
…しかし、ここであなたを止めなければ戦争が起きてしまう」
シェリー「…なぜ気づかない!科学と魔術、二つの領域が交差すると悲劇が起きることを!
今の状態は20年前に私の友人が死ぬこととなった時とそっくりなのよ!それを繰り返すわけにはいかない!」
トルネコ「そうですか…しかし実際に戦争が起きてしまったら悲劇の大きさはそんなものでは済まない
だから戦争なんてものは『また』私が止めさせてもらいますよ」
48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:05:01.46 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「前に人間の国同士が戦争状態になりかけたことがあったんですが
それぞれの国のトップの子供は相思相愛の仲でした」
トルネコ「正直私としては両国の中に身内もいないですし、緊張状態の方が防具の売れ行きも良かったんですよ
それでも私には彼らの仲を裂いてまで財を蓄え続けるなんて選択はありませんでしたよ。なぜでしょうか?」
シェリー「………………」
トルネコ「単純なことです。やっぱりそういった人の姿は見るに忍びなかったからですよ
愛し合う者同士で殺し合うような事態になりかねない、そんな悲劇をよそに自らの財を蓄えるなど、商人の道以前です
手段の違いこそあれ、根はあなたも同じでしょう? それを否定するつもりはありません」
トルネコ「しかしあなたから見て標的たる上条くんとインデックスさんが同じ悲劇を引き起こすように見えましたか?
それでもあなたの目的のために進むというならそれもいいでしょう。しかし私は全力で止めさせていただきますよ」
シェリー「…言いたいことはそれだけか!邪魔する奴らは全て死ねっ!
『我が身の全ては亡き友のために』(Intimus115)!!」ダッ
ポロッ
トルネコ「…不器用ですなあ……」ダッ
ガコッ
58 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:51:41.86 ID:ZfrIfkewQ
トルネコ「…一応金縛っておきますか」ビュッ
ビタッ
トルネコ「残るはエリスのみ…術が解けているならいいんですがね」
ズズー…ン……
トルネコ「世の中そんなに甘くありませんな。さて何とかしませんと」
~~~
禁書「ゴーレムが襲ってくるなんて…でも強制詠唱で何とか押さえ込めるんだよ!」
エリス バチン!
禁書「…まさか? ゴーレムの操作が自動に切り替わったかも!?」
エリス ゴォォォン!
ドゴオォォン!
禁書「ひょうか!」
風斬「…もう、大丈夫です…あなたは…早く、逃げて……
…化け物の相手は、私がします」
59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:53:46.94 ID:AJdOMy5E0
このトルネコは各杖[99]になってそう
60 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:53:56.85 ID:ZfrIfkewQ
上条「ちくしょう…地下から出られねぇ……
…ってこんなときに電話!?」
トルネコ『おお話せた。上条くん、今の状況を教えてくれないか』
上条「トルネコさん!それが地上に出られなくて状況が把握できていないんです」
トルネコ『わかりました、取り敢えず手近な階段の近くに移動してください。こちらから誘導します』
トルネコ『レミーラの巻物!』
トルネコ(見えますな…自分と他の人、階段、敵性キャラ…こちらがシェリーさんだとすると……
まずはどの階段の近くにいるのが上条くんか確定しなくては)
トルネコ『上条くん!今から私の言う通りに動いてくれませんか!』
トルネコ(つるはしを失った今の私では恐らくエリスは止められない
…後は任せましたよ、上条くん)
61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:56:26.02 ID:ZfrIfkewQ
上条「トルネコさんはここに来いって言ってたけど…どう見ても行き止まりだよな」
ドゥン
上条「うわっ!襲撃か?」
トルネコ「上条くん!ここから真っ直ぐ進んでください!あれはもう上条くんにしか止められない!」
トルネコ(勝手にトンネル増やしてすいません…非常事態なんで勘弁してくださいよ)
~~~
エリス ギギギ……
禁書「ひょうか!早く逃げて!もうボロボロなんだよ!」
風斬「大丈夫…私は、このくらいの損傷はすぐに『直る』から……」
禁書「何言ってるんだよひょうか!友達がこれ以上ボロボロになるところなんて堪えられないんだよ」
風斬 シュルシュル
禁書「!?」ゴクリ
62 : >>51 遅くなりましたがその通りです[] 2011/03/18(金) 23:57:56.07 ID:ZfrIfkewQ
風斬「騙しててごめんね…でもありがとう、人間じゃない私を友達と呼んでくれて……
…そう言えばあの人が言ってた、友達は助け合うものだって……」
エリス グォォォッ!
禁書「ひょうかあぁぁっ!!」
風斬(だから、今、私はあなたを……)バッ
上条「か、ざ、ぎりいぃぃぃぃぃぃっっ!!」
ゴカァン!!
63 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/18(金) 23:59:37.22 ID:ZfrIfkewQ
ボロッ、ボロ…ドガシャアァン!
上条「間に合ったか……」
禁書「とうま……」
ズズーン……
風斬(終わった…私…みんなを守れたんだ……
粉塵が晴れる前にここから離れよう…よかった、視界が遮られてて……)
ヒュン
黒子「これは予想以上の騒ぎになりますの……」
美琴「どうせアンタたちここにいるんでしょ? 早く離れるわよ!」
64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:01:36.04 ID:yzlCUFaL0
このシリーズは毎回面白いな
65 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:03:44.53 ID:ozuHo+FnQ
~夕暮れの廃ビル~
ザッ
上条「………………」
風斬「………………」ポタッ ポタッ
風斬「私は…嬉しいんです…私の力で…友達を守ることができて……」
上条「………………」
風斬「…本当は、解ってたんですよ……。化け物が、友達を守ろうとしたらどうなるか……
…守ろうとした相手に息を飲まれる…それがどれだけ悲しいことか!
…でも!それでも!見殺しになんかできるわけないじゃないですか!うぅ……」
上条「お前の友達の誰が、お前を化け物と言ったんだ? 体の作り一つ違うくらいで、友達が友達でなくなるのか?」
風斬「…えっ……」
カツン
禁書「………………、ひようか……」
67 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:04:49.35 ID:ozuHo+FnQ
~みんなと合流~
姫神「全く。私を放置した挙げ句。あれほど気を付けてって言ったのに」
禁書「あいさの言う通りなんだよ!どうしてとうまはそんなに無鉄砲なのかな」
風斬「ええと…その……」
上条「トルネコさん…何とか言ってやってくださいよ」
トルネコ「まあ私は何だかんだで場慣れしてますからね。上条くんだけ不安に思われるのも仕方ないのでは?」
上条「そんな……」
~~~
風斬「そう言えば…気になることが一つ、あるんですが……」
上条「ん? どうした風斬」
風斬「あなたの右手…超能力ではあり得ないはずなんです」
69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:08:54.28 ID:ozuHo+FnQ
風斬「自分の体を自覚した今だから分かったことなんですけど……
…私の体はこの街に住む能力者が無自覚に放出した力で構成されてるんです」
姫神(…私の『吸血鬼を招く力』も。それなのかな)
風斬「ですからあなたの力が私の中に混じっている場合、私は消えてしまうはずなんです」
上条「へー、そんなもんか」
禁書「そんなはずないんだよ!あんなデタラメな力、魔術じゃあり得ないんだよ!」
上条「まあなんだっていいさ。この右手のお陰で今までにいろんな人が救えたんだ」
トルネコ(確かに気になりますな。しかしそれを言ったら私の持っているアイテムはどうなのでしょう
例えば封印の杖…呪文を封じ込めていたのは当然として、前の戦いで超能力者にも効くということが分かりました)
トルネコ(一部モンスターの体質や上条くんの右手のようなイレギュラーでない限り超能力者・魔術師問わず効いてしまう
そんなジョーカーが『誰にでも使えて』、やろうと思えば『まとまった数を用意できる』……
…実は私の立場は私の力以上にずっと危険なんじゃないでしょうか)
トルネコ「何とも恐ろしい力を持ち込んでしまいましたなあ…先が思いやられますよ」
上条「どうしたんですかトルネコさん?」
トルネコ「いえただの独り言ですよ」
72 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:13:30.29 ID:ozuHo+FnQ
土御門「全てお前の予定通りと言うわけか、アレイスター」
アレイスター「五行機関を制御できるのであれば、それに越したことはない
幻想殺しという『死』を感じさせれば、防衛本能の一つも働くだろう」
アレイスター「『風斬氷華』という意志を持たせることができれば、制御も容易くなるというものだ」
土御門「忌々しい話だ…だが幻想殺しはいずれお前の世界を殺し尽くすぞ」
土御門「その上…学園都市に紛れ込んだ、いやお前はあえて放置しているのであろう、『異物』も恐らく一筋縄ではいかないぞ
『地獄の帝王と勇者の伝説』、たわいもない物語かと思っていたが…まあお前には関係ないことだな」
トルネコ「学園都市は物騒ですなあ」黒子「そんな事ありませんの」
完
74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:15:55.48 ID:RbmPk/hpP
乙
また一気にアレイスター編まで繋げたな・・・
76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 2011/03/19(土) 00:24:07.13 ID:gZU0CQlB0
乙!
面白かったぜ
78 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:27:52.91 ID:95Jnr3zCO
おつ
実際トルネコが野心抱いたらヤバイな
79 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2011/03/19(土) 00:30:03.80 ID:ozuHo+FnQ
おわったー
というわけで六巻です
今回四巻と五巻を飛ばした理由なんですが、一言で言うと「作者の力不足」です
細かく言うと
・四巻は話の混乱に拍車が掛かりそう、五巻は一通さんメインだからやりにくい
・三巻が余りに一本道かつトルネコいみねー状態と思わされたから
一巻程度には話を無視して作り直す練習がしたかったが、六巻が良さげだった
これから七巻をやるか4、5巻をやるかは現在未定です
>>19にちらっと書いたようなトルネコと店の仲間たちが不思議なダンジョンに迷い込むような話も捨てがたい
読んでくれた方々に感謝
ありがとうございました
元スレ:http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1300451555/
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