喜多見柚「Ｐサンが出張？」

2 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:16:33.01 ID:kQpz7EcSO

柚（そういうため息だったのＰサーン）

Ｐ「比奈はちゃんとご飯食べるかな」

柚（Ｐ母さんだ）

Ｐ「仁奈は……。ちゃんとしてるから大丈夫か」

柚（たしかに）

Ｐ「でも、さみしがったりしないかな」

柚（アタシがちゃんと遊んでもらうから心配しないでー）

Ｐ「心配だ」

3 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:17:35.41 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「……柚は」

柚「……」ﾄﾞｷｯ

Ｐ「ちゃんと、みんなの面倒を見てくれるかな」

柚「…………」

柚（思ってたのとちがった）ｶﾓ

Ｐ「あと宿題ちゃんとやるかな、パーカーで前が見えなくて転んだりしないかな、無防備ガール全開になったりしないかな、あ、それに」

柚（いっぱい出てきた）

4 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:19:01.67 ID:kQpz7EcSO

柚（アタシだけ多いのはなんでかな？？）

Ｐ「…………」

Ｐ「心配だ」

Ｐ「……まあ言ってても仕方ないか……。電車調べとかないと」ｶﾀｶﾀ

柚「…………」

5 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:19:50.21 ID:kQpz7EcSO

・・・・・


柚「ということがあったので！」

比奈「……」

比奈「いや、なんの説明もされてないっスけど」

柚「かくかくしかじか」

比奈「かくかくしかじかっていえば通じるわけじゃないスよ？」

柚「とにかくっ柚がおねーさんでＰサンがお母さんでっということなの！」

比奈「なにがでス？」

楓「私はこたつむり……」ぬくぬく

仁奈「楓おねーさん、こたつはそろそろかたづけるですよー」

柚「そこっ楓サンっ。しゃきっとするのー、仁奈チャンは、そのちょうしっ」

比奈「なんのはなしでス？？」

6 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:20:38.04 ID:kQpz7EcSO

柚「かくかくしかじか」

比奈「ほうほう。プロデューサーが出張に行くにあたり、私たちのことをあれこれ心配しているので」

比奈「なにかプロデューサーが出張に集中できる方法はないかなーっ、スか」

柚「こくこく」

比奈「なるほど」

比奈「それで柚はおねーさんとしてふるまってると」

柚「それそれ」

比奈（相変わらず素直でかわいいっスねえ）ほっこり

仁奈「仁奈はちゃんとしてやがるので大丈夫です！」ﾓﾌﾌｰﾝ

楓「私はおとなしいよね？比奈ちゃん」

比奈「柚にはなにかアイディアがあるんスか？」

楓「あら？」

柚「えっとねー」

7 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:21:48.57 ID:kQpz7EcSO

・・・・・


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ……

Ｐ「…………」

Ｐ（出かける前に柚たちになにか持たされた）

Ｐ「……新幹線で開けてくれって言われたけど……なんだ？これ」ﾁｮｯﾄｵﾓｲ

8 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:22:19.41 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「ふう」ｽﾜﾚﾀ

Ｐ「……とりあえず紙袋から出してみるか」

Ｐ「……」ﾌﾛｼｷ

Ｐ「……」ﾊｺ

Ｐ（弁当かなにかか？）

9 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:22:46.16 ID:kQpz7EcSO

ｶﾊﾟ


Ｐ「……あ、普通に弁当だ」

Ｐ「と、風呂敷に紙切れが……」


「プロデューサーへ」


Ｐ「手紙」ﾎｳ

10 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:23:38.71 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「……なになに」


「この手紙はアタシが書いています」


Ｐ「だれだよ」


「柚とみんなでプロデューサーのためにお弁当を作りました。

出張大変だと思うけど、これを食べて、頑張ってください」


Ｐ「柚じゃねーか。子どもがパパにあげる手紙か」

Ｐ「……」

Ｐ（と、言いつつ……なんか泣けてくるな）ﾄｼｶﾅ

11 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:24:41.24 ID:kQpz7EcSO

「追伸」


Ｐ「あ、まだ続いてるな」


「卵焼きは比奈サンで、ハンバーグは仁奈チャンで、煮物は楓サンだよ」


Ｐ「ほー。……ん？柚はなにを作ったんだ？」


「柚はお米を炊いたよ」


Ｐ「米じゃねーか」

12 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:25:50.70 ID:kQpz7EcSO

「比奈サンはお料理がすっかり上手で」

「仁奈チャンは見よう見まねだけど、比奈サンに教えてもらいながら、上手にできて」

「楓サンは、お酒のつまみになるものなら何でも作れて」


Ｐ「つまみじゃねーか」


「柚はお米しか炊けません」


Ｐ「お、おう」

13 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:26:23.98 ID:kQpz7EcSO

「だから、早く帰ってきて、柚にもお料理を教えてください。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　柚より」


Ｐ「…………」

Ｐ「なにこれ泣ける」

14 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:26:56.13 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「けど、これじゃあ出張というより転勤するみたいだな」

Ｐ「……一日出張に行くだけなのになあ」ﾊﾊ

Ｐ「…………」

Ｐ「……食べるか」

15 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:27:22.02 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

Ｐ「あ、米うまい」

16 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:28:05.57 ID:kQpz7EcSO

・・・・・


ｶﾞﾁｬ

Ｐ「ただいまー」

柚「？あっ」

柚「Ｐサンっおかえり！お疲れさまー早かったねっ」

Ｐ「柚。まだ残ってたのか」

Ｐ「ただいま」

柚「おかえりー」

17 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:28:31.85 ID:kQpz7EcSO

ｶﾞｻ

Ｐ「弁当、ありがとな」

柚「ううん」

柚「えっと」

Ｐ「楓さんはちゃんとおとなしくしてたか？」

柚「比奈サンと一緒におさけ飲みに行ったよ」

Ｐ「よし。セーフ」

柚「セーフかー」ｱﾊﾊ

18 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:28:58.61 ID:kQpz7EcSO

Ｐ「まあ、それなら比奈もなにか食べるだろうし……」

Ｐ「仁奈はどうだった？」

柚「いっぱい遊んだよっ。やっぱり、Ｐサンがいないとさみしそうだったケド」

Ｐ「そっか」

Ｐ「それで」

柚「それで」

Ｐ「おこめ」

Ｐ「おいしかったよ」

柚「……ン」

柚「へへ。うん。よかった」

19 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:29:27.09 ID:kQpz7EcSO

ぽん

柚「ン」

Ｐ「それで、」

Ｐ「なにを教えてほしいんだ？」

柚「……、うーん」

柚「そうだナーなにかナー。なにがいいかなっ考えとくねっ」

Ｐ「そっか」

柚「うんっ」

20 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:29:54.61 ID:kQpz7EcSO

柚「へへー」にぱにぱ

Ｐ「…………」ﾊﾊ

Ｐ「まったく。結局、出張中も」

Ｐ「みんなのことが気になって仕方なかったよ」

柚「そっか」

Ｐ「まあ」

Ｐ「そういう仕事なんだけどな」

柚「……」ﾍﾍ

柚「そっかそっかー」ﾆﾍﾆﾍ

21 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:30:20.32 ID:kQpz7EcSO

柚「ごめんねＰサン！」

Ｐ「うん。いいよ」

22 : ◆qEJgO2U6bM[saga] 2017/04/12 21:30:46.27 ID:kQpz7EcSO

おわりん
お読みいただいた方、ありがとうございましたー

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