SSまとめサイトですの。2ちゃんねる、SS速報VIP、SS深夜VIP、おーぷん2ちゃんねるで書かれたSSをまとめますの。

検索フォーム

プロフィール

SSですの。

Author:SSですの。
SSまとめサイトですの。
相互リンクと相互RSS絶賛募集中ですの。

2ちゃんねるのVIP、SS速報VIP、SS深夜VIP、おーぷん2ちゃんねるで書かれた、管理人が面白いと思った、注目されたSSスレを紹介するブログです。拙いところも多々あると思いますが、よろしくお願いします。

リンク、RSS登録は、ご自由になさって頂いて構いません。
相互リンク及び相互RSS募集中です。メールフォームよりご連絡お願いします。

当ブログに掲載している内容に問題がありましたらメールフォームよりご連絡下さい、

カテゴリ

月別アーカイブ

アクセスカウンター

逆アクセスランキング

おすすめリンク

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
238位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
13位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード

QR
0 コメント

男「カンニング眼鏡?」

1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:20:34.93 ID:v8ntrnVv0

どこかの坂道

露天商「そう!全ての『正解』が見通せるのがこの眼鏡!」

露天商「3000円ポッキリ、いかがですか学生さん!」

男「あはは。そりゃすごい眼鏡ですね」

露天商「フフフ。やってみせましょうか」

スチャッ

露天商「ムムム、見えますよ。貴方はこの眼鏡を……」

男「買いませんよ」

露天商「えー!そんな殺生な!」


3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:21:37.38 ID:v8ntrnVv0

露天商「今ならお安くしますからああ」

男「そりゃ3000円は眼鏡にしちゃ安いけど、それ、度も入ってない伊達でしょう」

露天商「確かに度は入ってませんけど伊達じゃないんですよお……」

男「ああ、ごめんなさい。そろそろ行かないと」

露天商「貴方は志望校で迷っている」

男「……え?」

露天商「どちらに行くべきか、その答えは……」


5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:23:04.58 ID:v8ntrnVv0

男「ちょちょちょ、待って下さい」

露天商「あ、知りたい?分かっちゃうんだけどなあ~、この眼鏡で」

男「……いやいや、制服着てる若者は大体進路で迷ってるか」

露天商「フフフ。そろそろどっちにするか決めた方がいいんじゃないかなあ」

男「余計なお世話ですよ!」

露天商「ねえ。ほんと、人生は選択の連続ですからねえ……」

男「……」

露天商「2500円!」

男「……買います」


9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:24:27.03 ID:v8ntrnVv0

男の家

男「ただいまー」

母「おかえりなさーい」

男「父さんは?」

母「今日も遅くなるって」

男「ふうん」

母「ねえ、そろそろ決めた方がいいんじゃない?」

男「決まったら言うから」

母「そうね。待ってるわ」


11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:26:25.97 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

男「カンニング眼鏡、ねえ」

スチャッ

男「賢くなった気はするな」

男「どれ、一つ赤本でもやっつけてみるか」

男「……」

ティーン

男「正解が分かる……!?」

男「はは、おいおい」

男「勉強しすぎちまったかな、こりゃ」

男「い、息抜きにクロスワードパズルでも……」

ティーン

男「……ああ、本物だこれ……」


12 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:27:38.53 ID:2YrafKjB0

別に受験生じゃないけどそのメガネ欲しいわ


13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:27:45.48 ID:v8ntrnVv0

通学路

男(大変なものを手に入れてしまった……)

友「おはよー」

男「おはよう」

友「……元気ない?」

男「いや、別に」

友「ふーん。ま、お互い様か」

男「……」

友「大学受験も近いしね」

男「これから大変だなあ」

友「うん」


15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:28:57.93 ID:v8ntrnVv0

女「おっはよーう」

男「おっす」

友「おはよー」

女「ふう~、寒くなってきたねえ」

友「うん」

男「もう、冬なんだな」

友「進路決まった?」

男「うーん。まだ、もうちょっとかなあ」

女「そっかあ」


16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:30:38.39 ID:v8ntrnVv0

放課後

女「ねえ!このあとスウィーツでも食べに行かない?」

友「いいね。行こっか」

男「おう、どこ?ミスド?」

女「フフフ、実は駅向こうのカヘェを密かに開拓しましてね……」

男「やるじゃん」

女「やーん!もっと褒めてほめてええ」

友「あはは」

男「いいから行こうぜ」

女「はーい」


18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:32:12.84 ID:v8ntrnVv0

カフェ

女「なんにするー?私はねー、モンブラン!」

友「チーズケーキかなあ」

男「うーん」

男「無難に苺ショートか、フルーツタルトか……」

女「ショートケーキは前に食べたけど、おいしかったよ!」

男「むむむ」

友「こういうの、迷うよね。分かる分かる……」

男「メニューの写真、どっちかマズそうに載ってたらいいのに……」

女「ま~だ~?」

男「もうちょっと待って」


19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:34:15.33 ID:v8ntrnVv0

スチャッ

女「え、何その眼鏡」

男「いや、別に……」

友「うわ、似合わないなあ」

男(俺は……俺はどっちを食べるべきなんだ)

ティーン

男(なるほど、正解は……)

男「フルーツタルトで」

女「あ、私のこと信じてないな~」

男「直感だよ、直感」

友「ずいぶん時間のかかる直感だったね」

男「……」

女「で、その眼鏡なに?」


20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:36:26.01 ID:v8ntrnVv0

男「めちゃくちゃうまかった……」

友「チーズケーキも良かったよ」

女「ね、ね。じゃん負けでおごり、どう?」

友「えー。女ちゃん強いからなあ」

女「フフフ。負けるのが怖いか。怖いか、負けるのが……」

友「なんで反転したの……」

女「強調するためよ……フフフ」

男「いいだろう。やってやるよ」

友「えー……仕方ないなあ」


22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:38:04.54 ID:v8ntrnVv0

男(さて、何で来る。女は初手チョキが定石だが……!)

女「よし、いくぞ!じゃーんけーん!」

ティーン

男「あー待ったー!!!」

女「ぽー!?」

友「ど、どうしたの?」

チャッ

女「え、何で眼鏡外したの」

男「……この眼鏡には実は3トンの重りが」

友「本気、って訳だね」

男「おうよ」

女「ではあらためて!じゃーんけーん!」


23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:39:34.45 ID:v8ntrnVv0

女「ごちでーす」

友「ごちそうさまー」

男「フッ、気にするな」

女「なに、その誇らしげな顔」

友「じゃんけん負けただけなのに」

男「……」

男「最近出費が多いな」

女「ははっ、恨み言は情けないっすよ~」


26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:42:42.70 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

ティーン

TV『ファイナルアンサー?』

TV『ファイナルアンサーで』

男「あー、それじゃないって」

TV『残念~!』

男「だから言ったのに……」

男「……この眼鏡かけてクイズ番組見ても面白くないな」

TV『賞金1000万円、クイズミリ◯ネア』

TV『次の挑戦者は、TVの前の貴方かもしれない……』

男「……うーん」


28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:43:58.32 ID:v8ntrnVv0

通学路

男(カンニング眼鏡、か)

男(確かにフルーツタルトはおいしかった)

友「おはよー」

男(しかし、苺ショートも食べてみたかった)

男(ううむ……)

友「ねえ」

男「あ、はい。おはようございます」

友「おはよう」


29 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:45:09.97 ID:v8ntrnVv0

女「おっはよーう!」

男「うーっす」

友「おはよー」

友「二人とも、今日の小テスト、勉強した?」

女「えっ」

友「えっ」

男「……忘れてた」

女「ぎゃー!完ッ全に忘れてた!」

友「あらら」

女「あわわわわどうしよう、どうしよう」

友「女ちゃん、落ち着いて」

男「受験で忙しい時期に小テストなんかやんなよ……」


30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:46:31.57 ID:v8ntrnVv0

学校

先生「それじゃ、小テストはじめんぞー」

女「先生、無理です!」

先生「制限時間20分な、がんばれ」

女「ひいいい」

友「あはは……」

男(……やばい、全然分からない)

男(しかもこれ入試の範囲外じゃないか)

男(なんだよこれ。テストの意図も分からない)

男(……ああっ、本当に分からない)

先生「あと15ふーん」

男(……腹立ってきた)


32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:49:05.30 ID:v8ntrnVv0

男(使うか……)

スチャッ ティーン

男(ああ、なるほど)

男(全然違ったな……)

男(ん、これはもうちょっと考えれば分かったか)

男(……)


先生「はい、終了ー」


36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:51:59.76 ID:v8ntrnVv0

放課後

女「終わった……」

友「だ、大丈夫だよ。小テストだし……」

男「大丈夫」

女「だってええ、二問しか解けなかったんだよおお」

男「あのテストはそこまで成績に加味されないよ」

女「そうなの……?」

男「うん。受験勉強にかまけて学校の授業を疎かにすんなよっていう意図」

男「らしい」

女「らしいって……」

女「男くんは出来どうだったの?」

男「……そこそこかな」


38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:55:40.47 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

男「ふう~……」

男「……やっぱりあんまり気分の良いものではないな」

男「みんなに嘘吐いてるようで……」

男「実際ズルだしな」

男「……よし、これはなるべく使わないようにしよう」

男「大学も自分の意思で決めるぞ」

男「入試だって自分の力で解いてやる……!!」

男「……」

男「フッ、ストイックな俺、かっけーぜ」

男「なあ、かっけーだろ?見ててくれよ……」


42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 01:59:07.81 ID:v8ntrnVv0

通学路

女「ねえ~、進路決まったの?」

男「決まったよ」

女「え、どこどこ!?」

男「△△大」

友「△△大、かあ」

男「うん。三人ともバラバラになっちゃうな」

女「……」

男「ああ、たまには東京にも遊びに行くからさ」

男「なっ、友」

友「うん」

女「約束だからねええ」

男「お、おい泣くなよ」


43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:02:36.64 ID:v8ntrnVv0

放課後

男「あれ、友は?」

女「なーんか塾の強化週間?とか?」

男「へえ、忙しそうだな」

女「他人ごとじゃねえっすよー」

男「まあなあ」

女「へっへっへ」

男「ん?」

女「久しぶりに二人っきりっすねえ旦那ァ」

男「ああ、まあ……」


44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:05:22.36 ID:v8ntrnVv0

女「ねえ、この前の眼鏡」

男「ん、ああ」

女「結構似合ってたよ。またかけてみてくんないかなあ~なんて」

男「頭良さそうだっただろ」

女「ねえ~、写メ撮るからさあ、お願い!」

男「……ちょっとだけな」

女「ありがと!」

スチャッ

女「フゥー!いいねいいね、似合ってるよー」

女「ほら笑って笑って~」

男「あのな、グラビアじゃないんだから……」


45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:06:47.02 ID:v8ntrnVv0

女「よし、撮れたとれた」

男「何枚撮ってんだよ」

女「ありがとね」

男「ああ」

女「ほんと、ありがとね。ほんとに……」

男「ああ、おい、泣くな……」

女「東京いっ、ても、忘れない、から」

男「……」

男(こういう時どうすれば……)

ティーン


48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:09:34.23 ID:v8ntrnVv0

男(!)

男(しまった、眼鏡かけたままだった)

男(そうか、正解は……)

チャッ

男「……な、甘いもんでも食って帰ろう」

女「うん……」

男「今日はおごれよな」

女「うん……って、それはちょっと」

男「ははは、ダメかやっぱ」

男(正解だとしてもそんなこと出来るか、このキザ眼鏡が)


51 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:12:00.57 ID:v8ntrnVv0

男の家

男「ただいま」

母「おかえりなさーい」

男「父さんは?」

母「今日も遅くなるって」

男「……ふうん」

母「ねえ、そろそろ決めてくれると、母さん安心できるんだけどな」

男「……決まったら言うから」

母「そうね。待ってるわ」

男「……うるせえな」

母「え?」

男「……何でもないよ」


53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:14:26.03 ID:v8ntrnVv0

通学路

女「あけましておめでとーう」

友「おめでとー」

女「あれ、男くんは?」

友「なんか、寝坊だってさ」

女「珍しいねえ。っていうか初めてじゃない?」

友「うーん、そうかも」

女「前はどうだったの?中学の頃とか」

友「ずーっと、兄弟揃って無遅刻無欠席だったよ。」

女「へええ」


54 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:17:55.16 ID:v8ntrnVv0

女「なんかいいね、幼馴染って」

友「そう?」

女「うん、羨ましいなあ」

友「……女ちゃんは分かりやすいなあ」

女「えへへ」

友「あ、きたきた」

男「おはよう」

女「あけま……おはよーう」

友「おはよー」

男「……ニヤニヤして何の話してたんだ?」

友「ないしょ」

男「ああ、ガールズトークね。はいはい……」


55 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:20:02.41 ID:v8ntrnVv0

男「いや、参った。寝坊なんて初めてだ」

友「寝坊はいいけど、どうしたのそれ」

女「あはは、額にバンソーコーて、少年か!」

男「慌てて飛び出してすっ転んだ」

友「ふーん?」

女「少年か!」

男「18歳って少年だっけ?」

女「あれ、どうだっけ?」

男「うーん……分からん」

女「ええっと、少年法の適用が……」

男「そこから考えはじめて分かるのか?」


57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:21:29.01 ID:v8ntrnVv0

女「ううー……」

友「正解は」

男「ん?」

友「ないみたい。法律とか文脈で変わっちゃうんだって」

女「ああー、そっか、そうだよねえ」

男「なるほどなあ。友、それ知ってたのか?」

友「ううん。今調べたんだよ、スマホで」

男「やっぱ便利だな、スマホって」

女「男くん、いつまでガラケーなの?」

男「うーん、そろそろ換えるかなあ」


59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:22:53.87 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

ブーブー

男「お、友からメールか」

友『明日昼過ぎから遊ぼう』

男「はは、相変わらず漠然としてんなあ」

男「いつ、どこで、誰とだよ、っと」


ブーブー

友『三人で。場所と時間は決めて』

男「だよなあ」


60 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:25:36.59 ID:v8ntrnVv0



男「おーっす」

友「おっす」

友「どこ行くか決めた?」

男「おう、そろそろ卒業だからな」

友「うん?」

男「思い出作りに、水族館だ!」

友「すいぞく、かん……」

男「あれ?好きだったよな。水族館……」

友「ばか」

男「え?えー!?」


62 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:28:47.20 ID:v8ntrnVv0

男「い、いやいや。何かやらかしたの、俺?」

友「女ちゃんは来ないよ」

男「……え?」

友「今日は元から女ちゃんは来ないの」

友「私と二人じゃ、こないでしょ、男は」

男「あー……何か?俺に女のことでお説教か何かか?」

友「分かってるじゃん。そんなところ」

男「はは……それじゃ水族館は張り切り過ぎたな」

友「……いや、こっちこそごめん。私、待ち合わせの場所とかあんまり決められないから」

男「ああ……失敗したら嫌だもんな」

友「うん。だからいつも二人に任せてた。ごめん」


63 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:30:30.74 ID:v8ntrnVv0

男「よし、何でも聞くぞ。どんと来い」

友「……はあ。単刀直入に言うけど、付き合いなよ」

男「……」

友「女ちゃんが男のこと好きなの知ってるでしょ?」

男「めちゃくちゃ分かりやすいからなあ」

友「で、男も女ちゃんのこと好きなんでしょ?」

男「それは違うぞ」

友「え?」


64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:32:31.49 ID:v8ntrnVv0

男「確かに女は可愛いし元気で良い子だよ」

友「……よく恥ずかしげもなく言えるね」

男「恥ずかしいよばか」

友「でも恋愛対象としては見てないみたいな?」

男「そう」

友「そうなんだ……それは……」

男「どうするべきか、分からないだろ?」

友「うん」

男「俺は選択を誤って女っていう友人を失うのが怖いんだよ」


65 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:34:18.79 ID:v8ntrnVv0

男「それにさ」

友「うん」

男「俺が好きなのは、友、お前なんだよ」

友「うん……?」

男「ずっと前から」

友「え、あ、」

男「だけどお前は俺の兄ちゃんが好きだったんだよな」

友「……」

男「……」


66 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:35:46.35 ID:v8ntrnVv0

友「あ、あのさ」

友「なんか、ごめん。こんな話になるとは思わなくて……」

男「本当、どうしたらいいんだろうなあ」

友「そんなこと言われても……」

男「……行こうぜ、水族館」

友「え?」

男「昔、よく三人で行ったよな」

友「……うん」

男「俺も好きなんだよ、カバとか」

友「カバは……いたっけ?」

男「いいから!」


69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:38:37.77 ID:aeGnRivWO

>こんな話になるとは思わなくて……
まさに


67 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:37:21.19 ID:culz9Htc0

まさかのカバ


68 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:37:23.07 ID:v8ntrnVv0

水族館

男「久しぶりだなあ、ここに来るの」

友「最後に来たの中三だっけ?」

男「だったかなあ」

男「お、アザラシ」

友「違うよ、あれ、セイウチ」

男「セイウチか」

友「あ、見てみて!くま!しろくま!」

男「……」

友「……何?見てって、こっちじゃないよ。くま」

男「はしゃぐとこ久々に見たから、なんか、やっぱり可愛いなあって……」


70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:39:43.83 ID:v8ntrnVv0

友「……ッ」

男「あ、照れてる?」

友「私は、私はさ」

男「うん」

友「やっぱり、男のお兄ちゃんのこと好きだった」

男「うん」

友「だから、だから……ごめん」

男「……うん。分かってる」

友「……泣かないでよ」

男「あ、泣いてたか……俺……」


71 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:41:32.28 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

男「終わった」

男「分かってたけど傷つくな……」

男「くそ、あの馬鹿兄貴め」

男「……これでよかったのか?」

男「答え合わせ、してみるか……?」

チャッ…

男「いや」

男「やめとこう」

男「どっちでもいいじゃないか……」

男「それより今は、勉強だ」


72 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:44:30.48 ID:v8ntrnVv0

通学路

友「おはよ」

男「おーっす」

友「寒いね」

男「……ああ」

男「……白々しいな。忘れろ忘れろ!」

友「あはは」

男「今度三人で遊びに行くから」

友「うん」

男「予定は全部、友、お前が決めろよな」

友「……うん、分かった」

男「水族館以外な!」


74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:47:36.01 ID:v8ntrnVv0

女「おっはよーうううう」

男「うーっす」

友「おはよー」

友「女ちゃん、今度さ、三人で遊びにいこう」

女「え!行く行く!どこ?」

友「旅行なんかいいなって」

男「りょ、りょこう?」

友「なに?だめ?」

男「いや決めるの早くて、なんていうか……その割にデカいなスケール」

友「そう、なのかな?」


75 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:48:55.70 ID:v8ntrnVv0

女「卒業旅行かああ!いいねえ、最高だよそれ!」

友「ふふ、よかった」

男「……」

女「男くん?」

男「あ、ああ。いや、俺だけホテルで別の部屋なのかな、とか……」

友「当たり前でしょ」

男「ああ、やっぱり……」


76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:51:17.18 ID:v8ntrnVv0

放課後

女「いやあ、楽しみだなあ」

男「その前に受験だな」

女「分かってる分かってる!」

友「全部終わったら思いっきり遊ぼう」

男「全部終わったらな」

女「それじゃ、二人ともまたね!」

友「うん。私も塾行くから」

男「おう、またな」


男「……全部、か」


79 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:54:49.87 ID:v8ntrnVv0

男の家

男「ただいま」

母「―――!!」

男「……」

父「だいたいお前が!」

母「あなただってずっと……!」

男「ただいま」

父「あ、ああ。おかえり」

母「おかえり……」

男「また喧嘩してたの?」

父「また、とはなんだ!」

男「……」


80 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:57:31.19 ID:v8ntrnVv0

男「もう、やめてよ」

男「俺、今大事な時期なんだよ」

父「分かってる。分かってるけどな」

父「これは大人の問題なんだよ」

母「どの口が大人なんて言ってるの?」

父「ッ!またそうやって嫌味ったらしく……」

母「悪いのはあなたでしょう!」

父「俺は家族のために仕事してるんだぞ!」

母「なら仕事で家族を蔑ろにしたら本末転倒でしょう!」


81 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 02:59:39.52 ID:v8ntrnVv0

母「だいたい、去年あの子が事故に遭った時だって……!」

父「……っあの時は!あの時仕事を離れたら俺は……」

母「葬式だって義父さんに任せっきりで!無茶苦茶だったじゃない!」

父「あの葬式だって誰の金で挙げてると」

男「やめろよ……兄ちゃんのことで喧嘩するなよ……」

父「うるさいっ!子どもは黙ってろ!!」

ガッ

男「ぐっ……」

母「あなた、子どもに暴力を……!」

父「お前だってやってるだろう!知ってるぞ!」

母「……!」


82 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:03:02.43 ID:v8ntrnVv0

男「やめろよ!!」

男「なんなんだあんたらは!」

男「こんな両親のどっちか選べって!?」

男「無茶言うんじゃねえよ!どっちもクズじゃねえか!!」

母「なに!親に向かってその態度は!?」

父「お前、誰の金で大学にいけると……」

男「なんだよ、子どもには何もないのかよ」

男「俺だって、俺の問題を自分でなんとかして」

男「お前、お前らは押し付けあってばっかりで」

男「俺を、子どもを何か助けてくれたかよ」

男「……何も言わせてくれないのかよ」

男「う、うあ、うあああああああ」


83 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:05:01.85 ID:v8ntrnVv0

男の部屋

男「なんなんだ、なんなんだよ」

男「あいつらほんと、なんなんだ」

男「俺は、兄ちゃんが死んで、受験があって……」

男「大学に行くにはお金が必要で……」

男「どうしたらいいんだ?なあ、俺はどうしたらいいんだよ」

男「どっちが悪いんだ?どっちについていけばいいんだ?」

男「なあ、教えてくれよ」

男「『正解』、教えてくれよ……」


84 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:06:53.51 ID:v8ntrnVv0

どこかの坂道

露天商「あの少年が眼鏡を……買うべきか否か」

露天商「見えちゃってたんだよねえ、正解」

露天商「分かってて売ったのはちょっと罪悪感」

露天商「でも、こっちも商売だから。悪く思わないで欲しいなあ」

露天商「ねえ。ほんと、人生は選択の連続ですからねえ……」


87 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:12:44.47 ID:v8ntrnVv0

男「教えてくれよ……誰か……」

男「……」

男「……」

男「兄ちゃん、俺はさ」

男「……俺もさ、いつも兄ちゃんに決めて貰ってたから」

男「いつも間違いから逃げてたから……」

男「俺は……」

男「正解ってなんだろうな……」

男「分からないけど、決めるよ」

男「俺が決める……」


88 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:14:41.32 ID:v8ntrnVv0

カフェ

男「っていうことがあってな」

女「へ、ヘヴィー……」

友「それ、今話す?」

男「だって、こんなの人に話さないとやってらんないよ」

女「確かに確かに!まあなんだ!お疲れ様!」

男「軽いなー、女は」

女「こ、これでも一応深刻に受け止めてるんですけどお」

男「分かってる、分かってる。ありがとな」

友「で、結局一人ぐらし?」

男「うん。両親はこの春、めでたく離婚するらしい」


89 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:18:27.40 ID:v8ntrnVv0

女「これでぜーんぶ、心配事は片付いたかな?」

友「入試も思ったよりすんなり通ったしね」

男「後は旅行にいって思い切り遊ぶだけだな」

友「うん。それで、旅行の予定なんだけど……はい」

パサッ

男「……何これ」

友「……旅行のしおり」

女「友ちゃん……こりすぎいい」

女「何この綴紐おお!こりすぎだよこれはああ!!」

男「お、おい泣くなよ」

女「うっうう、感動のあまり……」


91 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:21:13.46 ID:v8ntrnVv0

女「よし、それじゃ、旅行当日、また会おう!!」

男「おう。またな!」


友「……ねえ」

男「ん?」

友「大丈夫なの?お金とか……一人暮らしも、旅行も」

男「ああ、まあ、大丈夫じゃないかな」

友「ふーん……?」

男「はっはっは」

男「なあ、友よ。人生の選択に正解なんてない。そう思わないか?」

友「なに言ってんの?ほんとうに大丈夫?」

男「あ、うん……本当に大丈夫です」

友「……私は、あると思うよ、正解」

男「そうかあ?うーん……そうかもなあ」


92 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:26:49.77 ID:v8ntrnVv0

どこかの坂道

露天商「あっちでも売れないし、こっちでも売れないし」

露天商「さてさて、次はどこで店を開くべきか」

露天商「ウムム」

露天商「ティーンと来ないものかねー、ティーンと……」

露天商「お、また正解か。やるねえ。フフフ」

ワンセグ『ティ……イナ…ガーンジサーガジ』

露天商「ああっ、このボロケータイめ!イイトコなのにい……」

ワンセグ『…夜、…上最…少のミリ……アが誕生…』


おわり


95 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:34:17.56 ID:M5YYcIsx0

あぁそういうことか
恋愛事情がほしかった 乙


97 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:41:11.10 ID:v8ntrnVv0

恋愛のことは両親の醜態を見ているから若干臆病になっているということでひとつ

見てくれてありがとう おやすみ


98 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 2013/02/05(火) 03:56:24.61 ID:hfOQOgu50

大層乙であった



元スレ:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359994834/
関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント