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1 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:05:34.88 ID:jQ9pqVuM0.net

駅前――



チラシ配り「お願いしまーす」

チラシ配り「よろしくお願いしまーす」




友人「お、チラシ配りやってる。ああいうバイトって、時給どんぐらいなんだろーな?」

友人「単純で楽そうに見えるけど立ち仕事だし案外大変かも……って、聞いてるか?」

男「……」

男「俺さ……」

男「チラシ配ってる人にいつもスルーされるんだよな」

3 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:09:07.38 ID:jQ9pqVuM0.net

友人「スルー?」

男「近くを通りがかっても、チラシをもらえないんだよ」

友人「別によくね? スルーされたって」

友人「むしろ、『いりません』って断る手間が省けていいじゃん。お得じゃん」

男「いや……よくない!」

友人「なんで? そんなにチラシ欲しいのかよ。どうせゴミになるだけだぜ?」

男「チラシが欲しいってわけじゃないんだけど……なんつーか、迫害されてる気分になるんだよな」

友人「迫害って……んな大げさな」

男「いや、この気持ちは実際やられてみなきゃ絶対分かんねーよ」

6 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:12:09.63 ID:jQ9pqVuM0.net

男「今から俺、あのチラシ配りの近くに寄ってくる」

男「絶対スルーされるから、よく見てろよ」

友人「お、おう」

友人(あのチラシ配り、男にもチラシ配ってたし、少なくとも女向け商品のチラシでしたってオチはないはず)

友人(どうなることやら……)

7 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:14:06.70 ID:jQ9pqVuM0.net

男「……」スタスタ

チラシ配り「……」





友人(チラシ配りの『射程圏内』に入ったッ!)

8 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:17:11.72 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「……」

男「……」スタスタ



男「――な?」

友人「ホントだ! スルーされてた! あっちも絶対お前に気づいてたのに!」

男「ったく、いつもこうなんだぜ、俺」

友人「こんなことあるんだなぁ、不思議なもんだ」

9 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:19:07.74 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「……」チラッ


男「!」


チラシ配り「……」ニヤッ


男「!!!」

12 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:22:17.53 ID:jQ9pqVuM0.net

男「見たか!?」

友人「え、なにを?」

男「今あいつ……露骨に俺を見て笑いやがった!」

友人「え、マジで」

男「許せねェ~! こいつはマジ許せねぇよなァ~!」

男「だったら今度はこっちも露骨に手を差し出してやる! それならさすがにスルーできねえだろ!」

14 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:26:59.89 ID:jQ9pqVuM0.net

男「……」スタスタ

男「……」サッ

チラシ配り「……」

男「……」スタスタ



男「――見てた?」

友人「あいつ、お前が手を伸ばしたのに、完全にスルーしてたな……」

友人「たしかにここまでくると、一種の『いじめ』にも見えなくもないな」

男「くっそォ~~~~~ッ!」

男「だったらァ……あの野郎から『チラシ』をムリヤリ『奪って』やるぜェーッ!」

16 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:29:34.76 ID:jQ9pqVuM0.net

男「行くぜッ!」ダッ



チラシ配り「……」

男「もらったァァァァァッ!!!」グオオッ

シュンッ!

男「消えたッ!?」

17 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:33:09.19 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



男「こ、こいつッ! いつの間に俺の『後ろ』へッ!?」

チラシ配り「……」クイックイッ

男「ヤ……ヤロォォォ―――――ッ!!!」

18 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:36:59.15 ID:jQ9pqVuM0.net

男「オラァッ!」ブオッ

チラシ配り「……」シュンッ

男「ダリャアッ!」ブオンッ

チラシ配り「……」シュンッ

男「くそっ、ダラァッ!」ブオッ

チラシ配り「……」シュンッ





友人「あのチラシ配り……なんて『フットワーク』だッ! あいつ、完全に翻弄されているッ!」

19 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:41:01.65 ID:jQ9pqVuM0.net

男「ハァ、ハァ、ハァ……くそっ!」

チラシ配り「オレって優しいからよォ~……今のうちに『忠告』しとくぜェ~……」

男「!」

チラシ配り「てめーは一生かかっても、オレからチラシを奪うこたぁできねーよ」

男「ンだと、コラァ!」

20 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:44:41.79 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「てめーの動きはよォ、『スロー』すぎんだよォ~~~~~」

男「なにィ!?」

チラシ配り「いっとくがオレは『100メートル11秒』の俊足だ……『反復横跳び』も自信がある」

男(俺は……高校時代『14秒』だった……今はもっと遅くなってるはず……!)

チラシ配り「ケケケ、理解したか? テメーがオレからチラシを奪うことは絶対に『不可能』だってことがよォーッ!」

男「ぬかせェーッ!!!」

21 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:48:34.85 ID:jQ9pqVuM0.net

男「うおおおおおおおおおッ!」ダッ

チラシ配り「どうぞ」サッ

男「待てコラァーッ!」ダッ

チラシ配り「よろしくお願いしまーす」サッ

男「くそォッ!」ダッ

チラシ配り「お願いしまーす」サッ





友人(あのチラシ配り……あいつの突撃を『闘牛士』みてーにかわしながら、他の通行人にチラシ配ってやがるッ!)

22 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:51:26.81 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「50枚……」サッサッサッ

チラシ配り「40枚……」サッサッサッ

チラシ配り「30枚……」サッサッサッ



友人(チラシが……みるみる減っていくッ!)

友人(さっきまでヤツの手には『ハードカバーの小説本』ぐらいのチラシがあったのに)

友人(今や『薄っぺらな大学ノート』ぐれーの厚さしか残っちゃいねェーッ!)

23 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:55:26.94 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「クーックックックッ! たとえるなら『ヒラリマント持ったドラえもん』っつゥー気分だぜ!」

チラシ配り「今や我が手に残ったチラシは『残り10枚』ッ!」

チラシ配り「こっからは一枚一枚数えながら配っていくかァ~! 年越しのカウントダウンするみてーによォー!」

男「ナメやがってェ~~~~~ッ!」

チラシ配り「残り9枚ッ! 8枚ッ! ななまァ~いッ! ろくまァ~~~~いッ!」

男「ちっ、ちくしょォ―――――ッ!」

24 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 00:58:19.59 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「ごまァ~~~~~いッ!」

チラシ配り「よんまァ~~~~~いッ!」

チラシ配り「さんんんまァ~~~~~~~いッ!」

チラシ配り「にまァァァ~~~~~~~~~いィッ!」

チラシ配り「ラスト一枚ッ! こいつを次通りがかったヤツに配って、バイト代もらって帰るとすっかァ!」

チラシ配り「帰りに『ガスト』あたりで『豪遊』するっつーのも悪くねェー!」ニィーッ

26 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:00:06.93 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「――ん?」



男「……」



チラシ配り(なんだ? なにボケッと突っ立ってやがる……フン、やっと諦めたか)

27 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:03:21.25 ID:jQ9pqVuM0.net

男「皆さァ~~~~~ん!!!」

チラシ配り「!?」

男「すぐ駅前から『避難』して下さいッ! 『爆弾』が爆発するぞォォォーッ!!!」

チラシ配り「ハッ!?」





ワァァッ!!!

28 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:07:14.34 ID:jQ9pqVuM0.net

「爆弾だってよ! 『テロ』だぜ、きっとッ!」

「マジでヤベェーじゃんかよォーッ!」

「逃げろォ~~~~~ッ!」

ワアァァ…… ワアァァ……



チラシ配り(コイツ……! 『存在しない爆弾』で騒ぎを起こして、通行人を『散らし』やがったッ!)





男「これで……お前がチラシを配れる相手は『俺しか』いなくなった……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

29 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:10:14.23 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「テメエッ! 自分のしたこと分かってんのかッ!」

チラシ配り「こんなことしたら、警察に呼び出されンぞッ! ヘタすりゃ『逮捕』だってありえるッ!」

男「ああ、もちろんだ」

男「チラシと引き替えにムショ入りする『覚悟』なら……もうできてる」

チラシ配り(コイツッ! 見くびってたッ! ――なんて『精神力』だッ!)

31 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:14:11.56 ID:jQ9pqVuM0.net

男「さあ、大人しくそのチラシを渡しな……」ザッザッザッ

チラシ配り「ぐっ……!」

男「そうすりゃあ、『再起不能』程度で済ませてやっからよォー」ザッザッザッ

チラシ配り「おめー……正直いって、オレはテメーがここまでやるとは思ってなかったぜ……」

男「だったらどうするってんだァ~?」ザッザッザッ

チラシ配り「だったらよォ~~~~~」

男「?」

チラシ配り「オレも『覚悟』を決めるッ!」

32 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:17:38.12 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り「チラシ配りが絶対やっちゃいけない禁忌……禁じ手を使わせてもらうッ!」

男「なにィ~?」

チラシ配り「この『ラスト一枚のチラシ』を……向こうにある『ゴミ箱』に叩き込むッ!」ダッ

男「あああああ~~~~~ッ! 考えやがったなッ!」

男「待ちやがれッ!」タッタッタッ

チラシ配り「無駄だッ! 足はオレの方が速いッ!」タタタタタッ

男「ちっ、ちくしょォ―――――ッ!」タッタッタッ

33 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:21:23.97 ID:jQ9pqVuM0.net

チラシ配り(『ゴミ箱』まで……あと5メートルッ! 勝ったッ! 今日のアルバイト、完!)

「キミ……」

チラシ配り「はい?」

「そのチラシをくれないか?」

チラシ配り「ハッ! どうぞどうぞ! このチラシはあなたのような方にこそ相応しいチラシですから!」サッ

「こりゃどーも」

チラシ配り(ラッキィ~! チラシを捨てることなく消化できたッ! これなら罪悪感ゼロ! 『完全勝利』だッ!)

34 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:25:08.79 ID:jQ9pqVuM0.net

友人「たしかに『受け取った』よ……ありがとう……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



チラシ配り「ハッ! コイツは……たしかあいつと一緒にいた……!」

友人「あとはこのチラシを丸めてあいつに投げ渡せば……あいつの『勝利』ってわけだなァ~?」クシャクシャッ

チラシ配り「し、しまったッ! コイツ、チラシの『仲介役』になりやがったァーッ!」

友人「ほらよ! 受け取れッ!」ポイッ



男「サンキューッ!」パシッ



チラシ配り「あああああああああああ~~~~~ッ!」

35 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:27:44.52 ID:jQ9pqVuM0.net

男「やったぜッ! ついに『チラシ』を手に入れたッ!」

友人「フン……これが『チームプレイ』っつーやつよ。勉強になったかよォー、アルバイト君よォ~?」

チラシ配り「負けた……! 完全に敗北した……!」ガクッ





男「よぉ~~~~~し、さっそく『チラシ』の中身を改めさせてもらうぜ」ガサゴソ…

男「ん! こ、これはッ!」

36 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:31:49.59 ID:jQ9pqVuM0.net

≪薄毛が気になってるあなたへ! ぜひ当社の育毛剤を試してみませんか?≫



男「『育毛剤』のチラシじゃあねーか……」

チラシ配り「オレの見たとこ、おめーは薄毛どころかフッサフサだからな……」

チラシ配り「将来的にも多分、白くはなるかもしれねーがフサフサのままだろーし……」

チラシ配り「チラシが必要じゃあなさそーなヤツに、チラシを配るのはオレの『ポリシー』に反する……」

チラシ配り「だから配りたくなかったんだよ……」

男「そういうことだったのか……」

チラシ配り「ずっと『スルー』こいて、すまなかった……」

男「こっちこそ、迷惑かけたみてーですまねーな」

37 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:36:44.17 ID:jQ9pqVuM0.net

友人「……おい、ちょっと待て」

チラシ配り「え?」

友人「だったらさっきの『あなたのような方にこそ相応しいチラシ』っつーのはどーゆう意味だ、コラァッ!」

チラシ配り「ハッ!」

友人「このボゲェッ!!!」

ボゴォッ!

チラシ配り「ぶげェ―――――ッ!」



男…爆弾騒ぎを起こした件で警察署に呼び出されたが、さいわい厳重注意で済んだ。

友人…育毛剤の購入を本格的に検討する。

チラシ配り…この後、バイト代をもらってガストに向かった。







― 完 ―

38 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:37:12.42 ID:mO4Ej52P0.net

ワロタ

39 : 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします[] 2016/06/30 01:41:13.42 ID:5PLyO5k4r.net

乙ッ!


元スレ:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1467212734/
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